日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
パテール(Jean-Baptiste-Joseph Pater)
ぱてーる
Jean-Baptiste-Joseph Pater
(1696―1736)
フランス・ロココの画家。ワトーと同郷のバランシェンヌに生まれ、パリで没。パリではワトーとともに制作(1711~13、および1720)し、いわゆる「雅宴(フェート・ガラント)」を継承するワトー唯一の弟子として1728年アカデミーに入る。ワトー同様、公の仕事には携わらず、美術愛好家の注文を受けて制作した。生涯フェート・ガラントの雰囲気を保ち続けてはいるが、イタリア喜劇、モリエールやラシーヌたちによる発想、オランダ絵画から得た風俗画的な親密感、シナ趣味などを示し、また水浴の牧歌的情景なども制作した。代表作は『公園につどうイタリア喜劇の俳優たち』(ルーブル美術館)、『水浴の女たち』(グルノーブル美術館)など。
[中山公男]
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