パラカス文化(読み)パラカスぶんか(英語表記)Paracas culture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パラカス文化」の意味・わかりやすい解説

パラカス文化
パラカスぶんか
Paracas culture

ペルー南部のパラカス半島を中心に栄えたアンデス文明の形成期文化の一つ。砂漠のなかの地下式墳墓から発見された多数のミイラと豪華な織物特色がある。前期のカベルナス期 (前 800~500) はあぶみ形注口壺やネコ科の獣神の文様などにチャビン文化の影響が認められる。後期のネクロポリス期 (前 500~300) には華麗な羽毛うちわ黄金の装飾品,また多彩色土器も多数製作され,次のナスカ文化に影響を与えた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のパラカス文化の言及

【パラカス】より

…ペルー中部の太平洋岸にある小半島を中心とする地域。古代アンデス文明形成期から古典期にかけてのパラカス文化の墓地遺跡が多い。乾燥した砂漠地帯にあるため,数百体におよぶミイラがほぼ完全な状態で発見されている。…

※「パラカス文化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android