パン・フラワー(読み)ぱんふらわー

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

パン・フラワー
ぱんふらわー
sculpture in bread

英語では「パンの彫刻」といわれる。パン・フラワーはメキシコや中南米の家庭から始まったといわれている。メキシコではボリーヨという小形のパンを常食としているが、パンの表面がパリパリとおいしく、そのため柔らかい中身が捨てられることがあり、その部分を素材として「花の彫刻」パン・フラワーがつくられ、メキシコの民芸品にまでなっている。また日本の盆の行事に似たノーチェ・デ・ムエルトス(精霊の夜祭り。11月1~2日)には、民家の祭壇にオレンジやバナナ、人間をかたどったパンが飾られることから生まれたともいわれる。現在ではパンを粘土状にした素材が日本でも売られるほど、このパン・フラワーはたいへん流行している。作り方も簡単で、接着剤の混じったパンを好きな形につくり、それを自然乾燥か、オーブンで焼き上げ、焦げ茶色にしてうわぐすりを塗るだけのものと、彩色して陶製と見まがうほど美しく仕上げたものとがある。彩色には油絵の具を用いる。[市川久美子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のパン・フラワーの言及

【造花】より

…今日のような冷暖房設備の整った建物では,生花の代用として好適であり,汚れは洗うこともできることから広範囲に利用されている。最近,家庭婦人のあいだで,手芸としての造花作りが盛んになり,絹,木綿,その他の布を使ってのアート・フラワー,リボンを使うリボン・フラワー,クレープペーパーなどの紙を主体とするペーパー・フラワー,羽根で作るフェザー・フラワー,小麦粉を練って作るパン・フラワーなど,その素材によっては固有名詞化されているものもあるくらいに趣味の造花は普及している。これらの中には,生花を模倣したものだけではなく,創作としての造花のくふうも進みつつあり,造花も時代とともに変化している。…

※「パン・フラワー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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