ヒドロキシラーゼ

化学辞典 第2版 「ヒドロキシラーゼ」の解説

ヒドロキシラーゼ
ヒドロキシラーゼ
hydroxylase

酸化還元酵素の一種.酸素分子中の1個の酸素原子により基質をヒドロキシ化し,残りの酸素原子で補酵素を酸化する反応を触媒する酵素総称.たとえば,アリール-4-ヒドロキシラーゼは,次の反応を触媒する.これらの酵素は,生体成分のヒドロキシ化化合物の生成に重要な役割を果たす.補酵素としてはニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD),またはそのリン酸エステル(NADP),アスコルビン酸プテリジンを有するものがある.[CAS 9046-59-7]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のヒドロキシラーゼの言及

【酸化還元酵素】より

… 分子状酸素との直接反応の結果,酸素原子を基質にとりこむ様式の反応を触媒する酵素もあり,これらは酸素添加酵素(オキシゲナーゼoxygenase)と呼ばれる。酸素分子中の2原子のOがいずれも基質にとりこまれる反応を触媒するもの(ジオキシゲナーゼ)と,一方を基質にとりこみ,一方を還元してH2Oにするモノオキシゲナーゼ(ヒドロキシラーゼhydroxylaseともいう)とがあり,鉄,銅などの金属を含むものが多い。生体内においては,水酸化(解毒,ある種のホルモンの生合成などに関係),脂肪酸の不飽和化,プロスタグランジンなどの生理活性物質の代謝,芳香族化合物の酸化的分解など,多くの反応に関与する。…

※「ヒドロキシラーゼ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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