日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒルデブランド」の意味・わかりやすい解説
ヒルデブランド
ひるでぶらんど
Joel Henry Hildebrand
(1881―1983)
アメリカの物理化学者。液体、溶液論についての業績で知られる。ペンシルベニア大学に学び、1906年学位を得たのち、ベルリン大学に留学、1918年カリフォルニア大学教授。1929年正則溶液の理論を発表、多くの二成分溶液にこれを適用した。純正常液体の蒸発のエントロピーに関するヒルデブランドの規則(1915)、分子間ポテンシャルの研究、溶融塩混合物、液体合金、フッ素化合物の研究などがある。その業績はスコットR. L. Scott(1922― )との共著『非電解質の溶解度』The Solubility of Nonelectrolytes(第3版1950)に集大成されている。
[常盤野和男]