ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「溶液論」の意味・わかりやすい解説 溶液論ようえきろんtheory of solution 溶液の物理化学的な性質(→物理化学)を研究する学問領域。溶液の沸騰,蒸発潜熱(→潜熱),凝固,粘性率,拡散,相平衡や,溶液中に溶けているイオンや分子の状態などを,理論的あるいは実験的に研究する。今日では,溶液を単に均質なマクロなものとして熱力学的(→熱力学)に取り扱うのではなく,溶液を構成している溶媒の分子間,および溶媒分子と溶質の分子との相互作用という観点からの研究が進められている。実際に液体の状態を X線回折を用いて観察すると,分子は無秩序に存在するのではなく,近距離ではある程度の秩序をもっていることがわかる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by