ビシシタ・アドバイタ(その他表記)Viśiṣṭ-ādvaita

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビシシタ・アドバイタ」の意味・わかりやすい解説

ビシシタ・アドバイタ
Viśiṣṭ-ādvaita

インド哲学一派,ベーダーンタ学派中の一学系。ブラフマンアートマンとはただちに同一ではないとするので,制限不二論といわれる。この論の唱道者ラーマーヌジャによると,ブラフマンは無数の美徳をもった主宰神ビシュヌにほかならない。アートマンは無知によって流転輪廻しているのではなく,最高神に対する信仰がないためにそれにそむき迷っているのである。世界はマーヤーではなくて実在性をもっている。アートマンはブラフマンの部分であり,認識し行為する。人は単なる知のみによっては解脱に到達することはできず,熱烈な信仰心をもって主宰神に対する帰依祈念の行を実践するとき,その恩寵にあずかり,その恵みによって解脱できると説く。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む