デジタル大辞泉
「ビタカンファー」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ビタカンファー
びたかんふぁー
vitacamphor
カンフル(樟脳(しょうのう))の強心作用の本体として朝比奈泰彦(あさひなやすひこ)が発見、創製した水溶性中枢神経興奮剤で、生体内代謝物のうち、トランス‐π‐オキソカンファーをさす。カンフルの商品名であったが、その後に合成されるようになり、トランス‐π‐オキソカンファーの0.5%等張食塩水溶液をさすようになった。かつては急性心臓衰弱などの蘇生(そせい)薬として繁用されたが、現在ではほとんど使われていない。
[幸保文治]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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百科事典マイペディア
「ビタカンファー」の意味・わかりやすい解説
ビタカンファー
カンファー(カンフル)の酸化誘導体トランス‐π‐オキソカンファーを等張食塩水溶液に製剤したものの商品名。強心作用,呼吸興奮作用などがあり,急性心臓衰弱,呼吸麻痺(まひ)などに適用。
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世界大百科事典(旧版)内のビタカンファーの言及
【カンフル】より
…(2)心臓作用 心臓に対してカンフル自体は強心作用を示さず,かえって抑制作用を及ぼすが,体内で酸化されて生ずる代謝産物は心臓の収縮力を増大させて強心作用を呈する。とくにカンフルの酸化物の一種であるトランス‐π‐オキソカンファー(商品名ビタカンファー)は心臓に直接作用して心拍動をさかんにし,また,延髄の呼吸および血管運動中枢に作用して機能を促進させるので,呼吸,循環系の興奮薬として用いられる。(3)皮膚刺激作用 カンフルは外用すれば皮膚を刺激し血行を改善する作用があるので,凍傷,神経痛,リウマチなどに,カンフル精,セッケンカンフル擦剤,カンフル軟膏などとして用いる。…
※「ビタカンファー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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