カンファー(英語表記)camphor

翻訳|camphor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カンファー」の意味・わかりやすい解説

カンファー
camphor

化学式 C10H16O 。ショウノウともいう。医薬分野ではカンフルという。モノテルペンケトンの一種。 (1) D体 クスノキの材片を水蒸気蒸留して得られる。無色透明の板状晶。特臭をもつ昇華性物質。融点 179℃。強心剤として使われるが,特に生体酸化中間体はビタカンファーと呼ばれ,強力な作用をもつ。このほか香粧品,ラスト法分子量測定にも用いられる。 (2) DL体 α-ピネンから有機合成される。融点 179℃。光学的に不活性であるが,D体と生理作用は同じである。いずれも可塑剤としてセルロイドに,また衣服防虫剤薫香に用いられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android