デジタル大辞泉
「本体」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ほん‐たい【本体】
- 〘 名詞 〙
- ① 隠されたほんとうの形。真の姿。正体。素性。
- [初出の実例]「この人のほんたいをばこの宮もえ知り給はじ」(出典:浜松中納言物語(11C中)五)
- [その他の文献]〔阮籍‐楽論〕
- ② 物事の根本。中心、主体となる部分。本質。真髄。
- [初出の実例]「はかなくかきならし給琴の音も、唐国のほんたい覚えて」(出典:とりかへばや物語(12C後)上)
- ③ 神社・寺院の神体または本尊。
- [初出の実例]「この宮の本体は、草薙と号し奉る神剣なり」(出典:東関紀行(1242頃)株瀬川より熱田)
- ④ 哲学で、現象の背後に、現象を超えて存在する恒存的なもの。形而上学、存在論、第一哲学の対象。カントでは、人間の認識能力の取り扱えないものとする。実体。実在。〔普通術語辞彙(1905)〕
- ⑤ あたりまえ。本来。
- [初出の実例]「本躰はまゐらせたまふまじきを」(出典:大鏡(12C前)四)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「本体」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の本体の言及
【現象】より
…一般に事象がわれわれに対して現れている姿を言うが,この現象については古来対立する二つの考え方がある。一つは,時空間的に制約されることのない本体(noumenon)あるいは本質を想定し,それが時空界に現れた姿を現象と考える。カントの現象概念がその典型であり,彼は物のそれ自体における姿つまり物自体と,われわれの感性にとってのその現れつまり現象とを区別し,われわれ有限な人間には物自体は認識不可能であり(不可知論),認識可能なのは現象界だけだと考えた。…
※「本体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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