フェルナンデス・デ・キルチネル(その他表記)Fernandez de Kirchner, Cristina

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

フェルナンデス・デ・キルチネル
Fernandez de Kirchner, Cristina

[生]1953.2.19. ラプラタ
アルゼンチンの弁護士,政治家。大統領(在任 2007~15)。ラプラタ国立大学在学中にネストルキルチネルと出会い,1975年に結婚。1年後,アルゼンチンに軍事政権が誕生するとネストルの生まれ故郷のサンタクルス州リオガイェゴスに移住。1983年の民政移行に伴い,政治の世界に身を投じた。1985年,正義党ペロン党)全国大会の地方代表となり,のちに地方議員に選出。サンタクルス州から国会議員選挙に立候補し,上院議員を 2期(1995~97,2001~05),下院議員を 1期(1997~2001)務めた。議会では正義党のカルロス・サウル・メネムの政権を痛烈に批判。2003年の大統領選挙では,同じ正義党の夫ネストルがメネムと争ったが,メネムが 2度目の決選投票を辞退したため,ネストルが大統領に就任,ファーストレディーとなった。自身でも 2005年,ブエノスアイレスの上院議員選挙に出馬し,エドゥアルド・ドゥアルデ元暫定大統領の妻を打ち破った。この劇的勝利によって,夫ネストルが正義党の指導者としての地位を確立するとともに,自身の政治的影響力もさらに強まった。2007年,大統領選挙で圧勝。アルゼンチン史上選挙で選ばれた初の女性大統領となった。

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