フォトクロミックスガラス(読み)ふぉとくろみっくすがらす(その他表記)photochromics glass

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

フォトクロミックスガラス
ふぉとくろみっくすがらす
photochromics glass

光の照射によって着色し、光を遮ると元に戻るガラス。着色効果は、照射光の波長可視光線の短波長域から近紫外域になるほど著しく、温度が高いほど退色が速い。また着色、退色を繰り返しても劣化することがない。一種の可逆的な感光性ガラスで、太陽光下で使うサングラスなどへの応用が代表的であるが、このほか、交通機関や建築物の窓ガラス、自動調光式写真レンズ、画像記録、光メモリーなどへの利用が考えられる。着色の原因は、光を当てると、ガラス中に一様に分散している塩化銀微結晶(100ナノメートル程度)中の銀イオンと塩素イオンが銀原子と塩素原子に解離して可視光を吸収する。解離した銀と塩素原子は周囲の母体ガラスの酸素イオンによって移動を妨げられ、逆反応で元に戻る確率が高いと考えられている。アルミノホウケイ酸塩ガラスあるいはアルミノリン酸塩ガラスが使われている。

[境野照雄・伊藤節郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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