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塩化銀(読み)えんかぎん(英語表記)silver chloride

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

塩化銀
えんかぎん
silver chloride

普通は AgCl をさす。無色の粉末で光に当てると黒変する。比重 5.56,融点 455℃,沸点 1550℃。水に難溶で,溶解度は 10℃で 0.8mg/l ,100℃で 21.7mg/l 。しかし,濃塩酸,アンモニア水にはそれぞれ錯イオン [AgCl2]- ,[Ag(NH3)2]+ をつくって溶ける。またシアン化アルカリ,チオ硫酸塩炭酸アンモニウム溶液にも類似の反応で溶ける。写真乳剤,銀メッキ,防腐剤に使われる。

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世界大百科事典 第2版の解説

えんかぎん【塩化銀 silver chloride】

化学式AgCl。天然には角銀鉱として存在する。可溶性銀塩水溶液に塩化物を加えると沈殿する白色固体。融点455℃,沸点1550℃。結晶構造は岩塩型で,塩化ナトリウムと同じである。融解すると橙色になる。水に対する溶解度1.55mg/lH2O(20℃)。塩酸溶液では[AgCl2]を生成して溶解度が増大する。またアンモニア水,チオ硫酸ナトリウム,シアン化カリウムの溶液にも,それぞれ錯イオンをつくって溶ける。

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大辞林 第三版の解説

えんかぎん【塩化銀】

硝酸銀水溶液に塩化物イオン Cl- を含む溶液を加えると、白色の沈殿物として得られる結晶。化学式 AgCl 天然には角銀鉱として産出する。感光性が強く、写真感光材料に用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

塩化銀
えんかぎん
silver chloride

銀と塩素の化合物。天然に角銀鉱(かくぎんこう)として産する。硝酸銀水溶液に塩酸を加えて得られる無色の結晶。融解すると液体は黄色になる。水にほとんど不溶(0℃で水1リットルに0.70mg溶解)、エタノール(エチルアルコール)、希酸にも不溶である。アンモニア水、シアン化カリウム水溶液、チオ硫酸ナトリウム水溶液などには錯イオンをつくって溶ける。そのほか炭酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸銀などの濃水溶液にもかなり溶けるが、熱濃硝酸にはよく溶ける。感光性があり、光で分解してしだいに黒化する。このため写真用に広く用いられる。結晶は光伝導性がある。[中原勝儼]

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