日本大百科全書(ニッポニカ) 「フリソデダニ」の意味・わかりやすい解説
フリソデダニ
ふりそでだに / 振袖蜱
large-winged mites
節足動物門クモ綱ダニ目フリソデダニ上科Galumnoideaのササラダニ類のダニの総称。この類は体の両側に大きなはねのようなもの(翼状突起)をもっており、これを上下に動かせるのでこの名がある。背面から見ると体は円形に近く、つやのある褐色ないし黒色で堅い。体長は0.3~0.9ミリメートル。ササラダニ類のなかではもっとも高等な部類とされる。森林の落葉下やコケの中、草原の表層土などにすみ、植物質の腐りかけたものを食べるが、樹上に登る種もある。フリソデダニ科、フクロフリソデダニ科、フリソデダニモドキ科の3科を含み、チビゲフリソデダニTrichogalumna nipponica、アラゲフリソデダニPergalumna intermediaなど、日本に35種以上いる。
[青木淳一]