プリンキパツス(英語表記)principatus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

プリンキパツス
principatus

ローマ帝政前半の政体。普通元首政と訳される。その政体は皇帝アウグスツス (在位前 27~後 14) によって確立された。彼は元老院より,国家最高の権威を享有する者,「第一人者」 princepsとされ,その権威をもって共和政の伝統の尊重,官職の存続,元老院との協調をはかり,属州統治も分担制にした。しかし軍隊指揮権,官職任命権および財政の大部分を掌握する巧妙な独裁政をしいた。こうしてアウグスツスによって築かれた帝政を「元首政」と呼ぶ。その後も引続き元首政による政治が行われたが,3世紀になると帝国内外の混乱によって麻痺し,ディオクレチアヌス帝 (在位 284~305) によって創始された後期ローマ帝国のドミナツス体制 (専制君主政) に取って代られた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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