プークー(その他表記)puku
Kobus vardoni

改訂新版 世界大百科事典 「プークー」の意味・わかりやすい解説

プークー
puku
Kobus vardoni

偶蹄目ウシ科の哺乳類コンゴ民主共和国アンゴラタンザニアなど,アフリカ中部のサバンナにすむ中型のアンテロープウォーターバックと同属の近縁種で,体型はよく似るが,体色はまったく異なり,輝くような明るい黄褐色。腹面は白色。ウォーターバックより小さく,肩高80~100cm,体重90kg前後。四肢に黒斑がない。角は太く,短く,ふつう長さ45cm,最高でも53cm程度。雌には角はない。沼地川岸など水辺近くの草原や灌木林にすみ,茂みを隠れ場とする。水場を遠く離れることはない。おもに草を食べ,よく水を飲む。ふつう3~10頭,ときに15頭になる小さな群れを基本として生活するが,ときにいくつかの群れが集まって50頭を超える大きな集団をつくる。雄は交尾期になわばりをつくり,しばしば雄のみからなる小群も見られる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のプークーの言及

【リーチュエ】より

…過剰な狩猟と生息地の破壊のために急激に減少しつつあり,国際自然保護連合(IUCN)では“絶滅の危険がある動物”に指定している。近縁種にはスーダン南部からエチオピア西部の沼地に分布するナイルリーチュエ(Nile lechwe)K.megaceros,サハラ以南のサバンナにすむウォーターバック,アフリカ中部のサバンナにすむプークーなどが知られる。【今泉 吉晴】。…

※「プークー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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