ホロイツミ(読み)ほろいつみ

日本歴史地名大系 「ホロイツミ」の解説

ホロイツミ
ほろいつみ

漢字表記地名「幌泉」のもとになったアイヌ語に由来する地名。コタン名・場所名として記録されている。天保郷帳には「ホロイヅミ持場」のうち「ホロイヅミ」とみえ、当地一帯は近代に入り幌泉ほろいずみ村に包含された。古くは平仮名で「ほろいつみ」(「津軽一統志」・享保十二年所附・「寛政蝦夷乱取調日記」)、「ほろいずみ」(元禄郷帳)と書かれたが、のちには「ホロイツミ」(「東行漫筆」「東蝦夷地場所大概書」など)、あるいは「ホロイヅミ」(秦「地名考」など)が多い。漢字表記は「母衣泉」(木村「蝦夷日記」、児山「蝦夷日記」)、「保呂泉」(東蝦夷地場所大概書・野作東部日記)、「泉」(野作東部日記)がみられる。語義について「東行漫筆」に「夷言ホロヱンルムと云、鼠ノ事也、此崎鼠ノ尾ノ如く出張たる故也」(文化六年四月一六日条)、秦「地名考」に「ホロイヅミ ホロヱンルモなり。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android