ポセイドン神殿(読み)ポセイドンシンデン(英語表記)Temples of Poseidon; Paestum

デジタル大辞泉 「ポセイドン神殿」の意味・読み・例文・類語

ポセイドン‐しんでん【ポセイドン神殿】

Naos tou PoseidonaΝαός του Ποσειδώνα》ギリシャ中東部、アッティカ半島南端のスニオン岬にあるドリス式神殿。海神ポセイドンを祭る。紀元前5世紀半ば、アテネの政治家ペリクレスにより建造された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポセイドン神殿」の意味・わかりやすい解説

ポセイドン神殿
ポセイドンしんでん
Temples of Poseidon; Paestum

イタリアにあるドーリス式神殿。ナポリ南東のパエストゥム (ギリシア名ポセイドニア) にある聖域に,前6世紀末のケレス (デメーテル) 神殿と通称されるアテナ神殿のほか,バシリカと通称される最も古い第1ヘラ神殿 (前 540頃) と,ポセイドン神殿と通称される第2ヘラ神殿 (前 460頃) がある。最後のものは6柱× 14柱で,古典的で厳格な比例によって構成され,荘重な美しさを示している。内陣は上下2重の列柱二つによって3廊に分かれている。 1998年近隣のエレア遺跡などとともに,世界遺産文化遺産に登録。

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世界の観光地名がわかる事典 「ポセイドン神殿」の解説

ポセイドンしんでん【ポセイドン神殿】

ギリシアの首都アテネの南方約60km、海抜60mのスーニオン岬(Cape Sounion)の突端に建つ古代神殿。海の守護神ポセイドンを祀っている。紀元前480年ごろから建設が始まったが、建設途中にペルシャ戦争の被害を受けて倒壊し、紀元前444年ごろに現在残っている神殿が建設されたといわれる。

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世界大百科事典(旧版)内のポセイドン神殿の言及

【スーニオン】より

…この大理石を用いたドーリア式神殿からは,今日10基余りの円柱と上部構造の一部が残されている。ポセイドン神殿の建つ岬の突端から約500m内陸に入った丘の中腹には,女神アテナにささげられた聖域があり,そこにも前5世紀の神殿の跡が確認されている。スーニオンはまた海防の重要な拠点でもあり,岬は古代を通して要塞化され,絶壁の下には岩を切り開いて築かれた軍船の隠し場所などの跡も残されている。…

※「ポセイドン神殿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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