マオリ王運動(読み)マオリおううんどう(英語表記)Maori King Movement

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マオリ王運動」の意味・わかりやすい解説

マオリ王運動
マオリおううんどう
Maori King Movement

ニュージーランドマオリ族が各首長のもとに団結して白人入植民の侵略を阻止しようとした民族運動。 1850年代ニュージーランドにヨーロッパ人が続々と入植し,北島の大部分を領有していたマオリ族に強力な圧力がかかるようになった。そのためワイカト地区の諸部族が結集してイギリスの国王に対抗するために,行政,司法機構とともに王制を確立し,老首長テ・ウェロ・ウェロをポタタウ1世として擁立,部族内の抗争を治め,土地の売却を禁じた。大部分の部族はこれに従い,急進派は第1次タラナキ戦争 (1860~61) に加担した。その後,63年に一斉蜂起したが,65年敗れ,西部中央のキングカウンティに退き,81年ここも植民地政府に奪われるにいたった。 (→マオリ戦争 )  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android