マドラーソ(その他表記)Federico de Madrazo y Kuntz

改訂新版 世界大百科事典 「マドラーソ」の意味・わかりやすい解説

マドラーソ
Federico de Madrazo y Kuntz
生没年:1815-94

スペインの画家ローマに生まれ,マドリードで没。サンタンデル出身の父ホセJosé de Madrazo y Agudo(1781-1859)も画家で,メングスの新古典主義の伝統に育ち,パリでダビッドの工房で働いた後ローマに留学,カノーバ,オーバーベックらと親交した。帰国後,新古典主義様式の歴史画や肖像画を描いた。

 フェデリコは,父に学んだ後パリに長期滞在し,画家アングルの肖像を描くなど名声を博した。後にローマに移ってナザレ派と親交をもった。10代後半からすでにロマン主義様式を確立し,《イサベル2世》《ビルチェス伯爵夫人》など,アングルに比肩しうる魅力あふれる優美な肖像画を数多く描いた。父子ともに宮廷画家となる。フェデリコの弟ルイスLuis de M.(1825-97),フェデリコの子ライムンドRaimundo de M.(1841-1920)とリカルドRicardo de M.(1852-1917)も画家として活躍した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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