ミヤコアオイ(読み)ミヤコアオイ(その他表記)Asarum asperum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミヤコアオイ」の意味・わかりやすい解説

ミヤコアオイ(都葵)
ミヤコアオイ
Asarum asperum

ウマノスズクサ科の常緑多年草。近畿,中国地方,四国北部の山地や丘陵地の広葉樹林床に生育する。葉は長さ5~8cmの卵円形または卵状楕円形で基部は心形,両側がやや張出したほこ形になることもある。表面は光沢のない緑色で,しばしば雲紋状の斑をもつ。3月末から4月頃,落ち葉に埋るような根ぎわに花をつける。花は紫褐色,筒状で,上部が強くくびれて入口が狭くなり,内部には6本の円柱状の花柱が直立する。その先端は柱頭で終るが,やや背部に沿下する。花柱のまわりには 12本のおしべが配列する。

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世界大百科事典(旧版)内のミヤコアオイの言及

【カンアオイ(寒葵)】より

…カギガタアオイはやや小さいが,すべての種で花被の筒部上縁で著しくつぼまった球状やつぼ形の筒部を有し,花被片もよく発達する。 ミヤコアオイH.aspera F.Maek.は四国,中国地方から関西地方に広く見られるカンアオイで,最初,京都付近のもので名がついたためにミヤコと呼ばれる。葉はほこ形の卵状楕円形で,長さ5~8cmほど,葉面に散毛がある。…

※「ミヤコアオイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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