花柱(読み)かちゅう

精選版 日本国語大辞典 「花柱」の意味・読み・例文・類語

か‐ちゅう クヮ‥【花柱】

〘名〙 花のめしべ一部分で、柱頭子房との間の柱状部分。受精する時は花粉管がこの中をのびる。〔植学啓原(1833)〕

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デジタル大辞泉 「花柱」の意味・読み・例文・類語

か‐ちゅう〔クワ‐〕【花柱】

雌しべの、柱頭子房との間の部分。柱頭についた花粉からこの中に花粉管が伸び、受精する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「花柱」の意味・わかりやすい解説

花柱
かちゅう

雌しべの柱頭と子房の間の部分。柱頭についた花粉より伸びた花粉管は花柱の中の花柱溝(こう)という部分を通って子房の中の胚珠(はいしゅ)に到達する。

[田村道夫]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「花柱」の意味・わかりやすい解説

花柱
かちゅう
style

めしべの先端 (柱頭) と子房とをつなぐ柱状部で,いわゆるめしべの本体。花弁状化したものもあり,また,まったくこれを欠くものもある。

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世界大百科事典(旧版)内の花柱の言及

【花】より

…めしべは心皮(大胞子葉)が袋状となり,胚珠をその内側に包み込んでいて,この部分を子房とよび,心皮の辺縁が閉じ合わさったところが柱頭となって,花粉を受け止める。多くのめしべでは子房と柱頭の間に花柱styleと呼ばれる生殖に無関係な部分が発達している。さらに花の基部に,葉が小型化した苞や小苞がみられることがあり,花の形成初期に,その保護に役だっている。…

【めしべ(雌蕊)】より

…〈しずい〉ともいう。被子植物の花の雌性器官で,子房,花柱,花頭の三つの部分からなり,受粉した後,花柱や花頭はしおれたり落ちたりするが,子房は発達してとなる。めしべは,異型胞子性のシダ植物(イワヒバ)や裸子植物(ソテツ)の大胞子葉と相同な心皮carpelからなっていて,葉の変態したものである。…

※「花柱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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