ムラビヨフ(Nikita Mihaylovich Murav'yov)(読み)むらびよふ(英語表記)Никита Михайлович Муравьёв/Nikita Mihaylovich Murav'yov

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ムラビヨフ(Nikita Mihaylovich Murav'yov)
むらびよふ
Никита Михайлович Муравьёв/Nikita Mihaylovich Murav'yov
(1796―1843)

ロシア軍人デカブリスト(十二月党員)の1人。名門貴族の家に生まれる。モスクワ大学卒業後、1813年から軍務に服した。16年デカブリストの最初の秘密結社救済同盟」の設立に参加し、「福祉同盟」のメンバーを経て、21年に創設された「北方結社」の指導者の1人となる。彼は比較的穏健な自由主義的立場から、将来のロシアの憲法草案をつくり、立憲君主制を志向したが、ルイレーエフら急進的な同志に反対された。12月14日の蜂起(ほうき)の際には首都ペテルブルグにおらず参加しなかったが、のち逮捕されてシベリア徒刑となり、イルクーツク県で死去した。

[外川継男]

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