北方結社(読み)ほっぽうけっしゃ[デカブリスト](その他表記)Severnoe obshchestvo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北方結社」の意味・わかりやすい解説

北方結社[デカブリスト]
ほっぽうけっしゃ[デカブリスト]
Severnoe obshchestvo

ロシア秘密結社デカブリスト最初の秘密結社救済同盟 (1816) から第2の結社福祉同盟 (18~21) を経て,党勢が2分してペテルブルグでつくられた。おもな指導者は N.M.ムラビヨフ,N.I.ツルゲーネフらで,立憲君主制を目指した。なかには詩人 K.F.ルイレーエフら急進的分子もいたが,P.I.ペステリに率いられる南方結社共和制を目指したのに比べると穏健な傾向といえる。

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デジタル大辞泉プラス 「北方結社」の解説

北方結社

19世紀ロシアのデカブリストによる秘密結社。前身となる結社「福祉同盟」を1821年に偽装解散した後に成立した分派ひとつで、ペテルブルグに拠点を置いた。中心的指導者はムラビヨフなど。

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世界大百科事典(旧版)内の北方結社の言及

【デカブリスト】より

…また手段として武装蜂起を採用するか否か,蜂起のやり方と時期についても意見が分かれた。このような意見の相違と,自分たちの結社の存在を当局のスパイが察知しているという情報が入ったところから,21年,〈福祉同盟〉は解散し,第2軍管区のある南ロシアのトゥリチンに本拠をおく〈南方結社Yuzhnoe obshchestvo〉と首都のペテルブルグに本拠をおく〈北方結社Severnoe obshchestvo〉とに分かれた。前者はペステリ大佐の指導下に将来のロシア共和国の憲法ともいうべき《ルスカヤ・プラウダRusskaya pravda》を自分たちの結社の綱領として採択した。…

※「北方結社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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