メチルドパ(読み)めちるどぱ(英語表記)methyldopa

日本大百科全書(ニッポニカ) 「メチルドパ」の意味・わかりやすい解説

メチルドパ
めちるどぱ
methyldopa

降圧剤で、カテコールアミンの前駆物質ジヒドロオキシフェニルアラニンのα‐メチル体をいう。生体内の昇圧物質であるノルエピネフリンノルアドレナリン)などの生合成を阻害することによって血圧を降下させる。白色またはわずかに灰色を帯びた白色の結晶性粉末で、においはなく、味はわずかに甘い。劇薬で、極量は1日3グラム。錠剤(125ミリグラム、250ミリグラム、500ミリグラム)と細粒剤(50%)とがあり、初期量として1日250~750ミリグラム、維持量は1日250~2000ミリグラム、1日1~3回経口投与する。副作用として口渇、鼻づまり、起立性低血圧(立ちくらみ)、徐脈などがある。

[幸保文治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android