リマ県(読み)リマ(英語表記)Lima

翻訳|Lima

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リマ県」の意味・わかりやすい解説

リマ〔県〕
リマ
Lima

ペルー中部,太平洋にのぞむ県。県都リマ。太平洋岸から東へ,アンデスの西部山脈にかけて広がる。沿岸に連なる狭い海岸平野は降水量がきわめて少く,砂漠地帯となっているが,アンデスから流下する河川沿いの地帯は灌漑されている。沿岸部は厚い雲におおわれることが多く,この雲に閉ざされる標高 760~1200mのアンデス西斜面にはロマと呼ばれる草本が繁茂し,ウシの放牧場を形成している。ロマ地帯より高いところでは 10月~4月に雨季が現れる。住民のほとんどが集中するリマ=カヤオ大都市圏以外では,農牧業が主産業で,灌漑された低地サトウキビワタ,野菜などが栽培される。沿岸では漁業も行われ,ワチョ,チルカには製塩業が立地。山間のカサパルカでは銅,オヨンでは石炭を産する。太平洋岸に沿ってパンアメリカン・ハイウェーが通り,リマからはアンデス山中へ通じる鉄道,道路が延びる。面積3万 4802km2。人口 643万 1800 (1991推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android