爆薬あるいは化学剤を装塡したロケット推進の兵器のうち,無誘導の自由飛翔(ひしよう)ロケットをいう。誘導ロケットはミサイルと呼んで区別される。ロケット弾は,弾頭部と噴進筒(ロケット)部に大別される。弾頭部には爆薬や信管などがあり,噴進筒部には噴進に必要な推進薬,ノズルおよび推進薬に点火する点火管等が収容されている。ロケット弾の弾道安定は,翼安定か旋動安定により得られる。ロケット弾は発射機(ランチャー)から発射される。発射時の反動はないため,発射機は火砲に比べて軽量かつ簡単な構造にできる特徴があり,第2次大戦中から対地攻撃用,対戦車攻撃用に多用された。現在,対地攻撃用として,多連装式発射機から至短時間に数十発の大口径のロケット弾を発射して瞬間制圧効果を目的とするものから,携帯型の対戦車ロケット弾発射機から発射される小口径のロケット弾にいたるまで多種多様のものがある。
執筆者:角園 睦美
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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