山川 世界史小辞典 改訂新版 「ヴォルガ・ブルガール」の解説
ヴォルガ・ブルガール
Volga Bulgar
7世紀中頃にハザルに攻撃されて西北カフカースからヴォルガ川中流域に移動した一部のブルガール人が建てた国家。その後ハザル可汗(カガン)国の貢納国となるが,10世紀初めにハザルが衰えるとアッバース朝と交易を行うために接触し,イスラームを受容した。965年ハザル国の崩壊によって独立。ヴォルガ川沿いに都市を建設し,奴隷や毛皮の交易によって栄えたが,1236年モンゴル軍に征服された。チュヴァシュやカザン・タタールはその末裔といわれるが確かではない。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報