一の物(読み)いちのもの

精選版 日本国語大辞典 「一の物」の意味・読み・例文・類語

いち【一】 の=物(もの)[=者(もの)

  1. すぐれた物。また、すぐれた人。
    1. [初出の実例]「ふるき代の一の物と名ある限りは」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜上)
  2. 第一に気に入っている物。また、人。
    1. [初出の実例]「いみじき一のものども、高帽頼勢をはじめとして」(出典:大鏡(12C前)三)
  3. 楽所(がくそ)職階の一つ。勾当(こうとう)別称で、左楽右楽にそれぞれ一人ずつ定めた最高の技芸者。今の宮内庁楽部楽長に当たる。
    1. [初出の実例]「今年御祭違例非一。無〈略〉一物、無田楽」(出典:醍醐寺雑事記‐慶延記・一〇・天暦元年(1184)九月九日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android