日本大百科全書(ニッポニカ) 「一光三尊像」の意味・わかりやすい解説 一光三尊像いっこうさんぞんぞう 仏像用語。三尊形式の仏像で脇侍(きょうじ)まで中尊の大きな光背の中に包み込んだ像をいう。この形式は中国では六朝(りくちょう)、朝鮮では三国時代に多くみられ、日本では北魏(ほくぎ)様式を直模した飛鳥(あすか)時代の像に多い。法隆寺金堂釈迦(しゃか)三尊像、法隆寺献納金銅仏中の三尊立像、長野・善光寺の本尊を模作したという鎌倉時代に多い善光寺式三尊像などにみられ、普通、一光三尊像というと、この善光寺式三尊像をさすことが多い。[佐藤昭夫] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例