一翁院豪(読み)いちおう・いんごう

朝日日本歴史人物事典 「一翁院豪」の解説

一翁院豪

没年:弘安4.8.21(1281.10.5)
生年承元4(1210)
鎌倉中期の臨済宗仏光派の僧。壮年ころから諸師を歴参し,寛元年間(1243~47)に入宋して径山無準師範に参じた。帰国後上野(群馬県)世良田長楽寺に住したが,文応1(1260)年兀庵普寧が建長寺に入ると参じ,また弘安2(1279)年建長寺に入った無学祖元に一偈を呈して印可を受け,法嗣となる。のち長楽寺に帰り,ほどなく示寂する。諡して円明仏演禅師と号する。<参考文献>卍元師蛮延宝伝灯録』19巻

(中尾良信)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「一翁院豪」の解説

一翁院豪 いちおう-いんごう

1210-1281 鎌倉時代の僧。
承元(じょうげん)4年生まれ。臨済(りんざい)宗。寛元(1243-47)のはじめ宋(そう)(中国)にわたる。帰国後,上野(こうずけ)(群馬県)世良田の長楽寺住持となる。兀庵(ごったん)普寧,無学祖元が来日すると教えをうけ,祖元の法をついだ。弘安4年8月21日死去。72歳。諡号(しごう)は円明仏演禅師。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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