諡号(読み)しごう

精選版 日本国語大辞典 「諡号」の意味・読み・例文・類語

し‐ごう ‥ガウ【諡号】

〘名〙 貴人僧侶死後、その人の生前の行ないをほめたたえておくる名。おくり名。
※続日本紀‐養老五年(721)一〇月丁亥「朕崩之後、冝大和国添上郡蔵宝山雍良岑竈火葬。莫他処。諡号称其国其北郡朝庭馭宇天皇

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デジタル大辞泉 「諡号」の意味・読み・例文・類語

し‐ごう〔‐ガウ〕【×諡号】

貴人・僧侶などに、その死後、生前の行いを尊んで贈る名。贈り名。
[類語]戒名法名贈り名追号霊位

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普及版 字通 「諡号」の読み・字形・画数・意味

【諡号】しごう(がう)

おくり名。〔晋書、礼志下〕立濟世、仁風を揮揚し、以て泰山登封する七十四家、其の諡號の知るべき四あり。沈淪寂、曾(すなは)ち聲無き(あ)げて記すべからず。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「諡号」の解説

諡号
しごう

「おくりな」のこと。死後その事績を顕彰する意味をこめて天皇などに贈られた尊号で,国風諡号と漢風諡号がある。国風諡号は,安閑~聖武と光仁~平城,淳和・仁明の各天皇に贈られて以後絶える。このうち継体天皇以前は後世の創作か実名であろう。また三后でも,藤原宮子・高野新笠(にいがさ)・藤原乙牟漏(おとむろ)に贈られた。漢風諡号は神武~桓武の歴代(神功皇后を含む)と仁明・文徳・光孝の各天皇に贈られて以後はほとんど絶え,それとほぼ同時に嵯峨天皇から院号でよばれるようになる。ただし,この間の聖武・孝謙・称徳は生前の尊号で(転用),弘文・淳仁は明治の追諡である。またそれ以降にも特例として安徳と仲恭および光格・仁孝・孝明の各天皇に贈られている。さらに高官臣下,僧侶に対しても,藤原良房・最澄を初例として諡号が贈られた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「諡号」の意味・わかりやすい解説

諡号
しごう

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世界大百科事典(旧版)内の諡号の言及

【諡】より

…別に私諡,僧諡などがある。字(あざな)諱(いみな)【勝村 哲也】
[日本]
 諡号(しごう)ともいう。7世紀の後半に至って日本でも採用され,諡を贈ることは天皇の大権の一つとされた。…

※「諡号」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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