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万人坑 まんにんこう

大辞林 第三版の解説

まんにんこう【万人坑】

〔多くの遺体が埋められた穴、の意〕
日中戦争後期、中国東北地方で日本の炭鉱などに徴用された中国人が、酷使された結果死者が続出し、その遺体が埋められた穴の跡をいう。

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世界大百科事典 第2版の解説

まんにんこう【万人坑 wàn rén kēng】

多くの死体を合葬した所という意味の中国語。日中戦争後半期,中国東北地方にあった日本側の鉱山や大工事の現場では,付近の破産した農民をはじめ,山東省河北省などからつれてこられた,懲役労働の囚人などが,増産命令のなかで酷使された。事故で死亡した者,栄養失調で死亡した者などの死体に加え,使いものにならなくなった者は生き埋めにされて,あちこちに万人坑ができた。白骨が折り重なっている現場が広く日本に伝えられたのは,本多勝一《中国の旅》(1971)によってである。

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世界大百科事典内の万人坑の言及

【太平洋戦争】より

…そのほかに国兵法による3年間の兵役や国民勤労奉公法による1年以内の勤労奉仕が,現地住民に義務づけられた。中国人労働者の労働条件はきわめて劣悪であり,炭鉱や鉱山のなかには,病気,労働災害,リンチなどで死んだ中国人労働者の遺体を捨てる〈万人坑〉をつくっているところもあった。農業移民政策も引き続き推進され,第1期5ヵ年計画(1937‐41)に続き,42年から第2期5ヵ年計画が実施され,敗戦直前には約27万名の開拓民が満州へ入植していた。…

【遼寧[省]】より

…その後本省は日本の東北支配,さらには中国本土侵略の軍事基地とされ,鉄,石炭はもとより農産物にいたるまで日本の戦争遂行のための資源として収奪された。その間,鞍山,本渓湖,撫順は鉱工業都市化したものの,他面では多くの中国人労働者が虐使され,万人坑と呼ばれる穴に数万人の中国人の死体が投げ込まれるといった悲惨な強制労働事件が跡を絶たなかった。これに対して中国共産党の指導を受けた抗日闘争も東部山岳地帯を中心に展開され,日本軍の討伐も効を奏さなかった。…

※「万人坑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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