白骨(読み)ハッコツ

デジタル大辞泉 「白骨」の意味・読み・例文・類語

はっ‐こつ〔ハク‐〕【白骨】

風雨にさらされて白くなった骨。「白骨死体」「白骨化する」
[類語]人骨万骨骸骨

しら‐ほね【白骨】

うるしなどを塗っていない扇の骨やくら

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「白骨」の意味・読み・例文・類語

しら‐ほね【白骨】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 漆などの塗ってない扇の骨。
    1. [初出の実例]「内の上は、しらほねの御扇、左の御手に持たせ給て」(出典:増鏡(1368‐76頃)一〇)
  3. しらほねぐら(白骨鞍)」の略。
    1. [初出の実例]「鞍三口内 貝鞍、墨鞍、白骨」(出典:高野山文書‐正応四年(1251)九月・高野山寺僧等盗取米銭資材注文)

はっ‐こつハク‥【白骨】

  1. 〘 名詞 〙 風雨にさらされて白くなった骨。
    1. [初出の実例]「夫れ死霊白骨すら尚猶し此くの如し」(出典:日本霊異記(810‐824)上)
    2. 「別れし野辺をみれば、〈略〉わづかに名残と見ゆるは形も侍らぬはっこつ也」(出典:撰集抄(1250頃)一)
    3. [その他の文献]〔国語‐呉語〕

はく‐こつ【白骨】

  1. 〘 名詞 〙はっこつ(白骨)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「白骨」の読み・字形・画数・意味

【白骨】はくこつ

枯骨。〔後漢書、劉盆子伝〕時に三輔大いにゑ、人相ひ(は)む。郭皆しく、白骨野を(おほ)ふ。~赤眉掠(ろりやく)するも、得る無し。十二、乃ち引きて東歸す。

字通「白」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「白骨」の意味・わかりやすい解説

白骨[温泉] (しらほね)

長野県松本市の旧安曇(あずみ)村にある温泉。乗鞍岳北東麓,梓川支流の湯川に臨む標高1400mの高地にある。単純硫化水素泉,34~50℃。温泉は石灰岩を伴う古生層から湧出し,石灰分が強いため湯船が白くなり白船温泉とも呼ばれた。噴湯孔付近には,石灰華が20~30mの厚さにつもった噴湯丘と球状石灰石があり,国の特別天然記念物に指定されている。古くからの湯治場であったが,中里介山の小説《大菩薩峠》でさらに広く知られるようになった。乗鞍登山の基地にあたり,スキー場もある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「白骨」の意味・わかりやすい解説

白骨[温泉]【しらほね】

白船温泉とも。長野県南安曇(みなみあずみ)郡安曇村(現・松本市)にある温泉。乗鞍岳北東麓,梓(あずさ)川の支流湯川渓谷中にわき,標高1400m。炭酸泉・硫化水素泉。50℃。江戸時代には湿瘡に効く湯として知られ,湯宿が置かれていた。付近に多量の石灰華が堆積した噴湯丘と,温泉中にできた球状石灰石(ともに特別天然記念物)がある。中部山岳国立公園に属し,松本電鉄新島々駅からバスが通じる。
→関連項目松本[市]

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「白骨」の意味・わかりやすい解説

白骨
はっこつ
skeletal remains

成人死体は,野外に放置されたときには夏は数週間,春秋は数ヵ月間で白骨化し,土中に埋葬されたときには数年で白骨化する。白骨死体では,おもに骨盤頭骨形状,計測から性別が,恥骨結合面,頭蓋骨縫合,上腕骨頭の状態から年齢がわかり,四肢長骨の長さに一定の係数を掛けると身長が算出される。からだつきや顔つきのような個人的特徴がわかることもある。人骨と獣骨の別は,顕微鏡検査,血清学的検査,形態観察で判定できる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android