三事兼帯(読み)サンジケンタイ

デジタル大辞泉 「三事兼帯」の意味・読み・例文・類語

さんじ‐けんたい【三事兼帯】

衛門佐えもんのすけ五位蔵人くろうど弁官三職を兼任すること。非常に名誉なこととされた。

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精選版 日本国語大辞典 「三事兼帯」の意味・読み・例文・類語

さんじ‐けんたい【三事兼帯】

  1. 〘 名詞 〙 平安時代以来、衛門佐(えもんのすけ)五位蔵人・弁官の三職を兼任すること。衛門佐(検非違使庁次官でもある)から、五位蔵人を経て弁官(左右少弁)に進むのが昇進順序であるが、この顕要な三職を兼帯することは、よい家柄に加えて実務的な才能を評価されたことになり、最も名誉なこととされた。〔職原鈔(1340)〕

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世界大百科事典(旧版)内の三事兼帯の言及

【蔵人所】より

…五位蔵人には近衛少将,衛府佐,少弁等が多く任命された。このうち,衛門佐と弁官を兼ねる場合には三事兼帯と称し,特別な名誉とされた。これも家柄と能力を要する職であったが,平安末期ごろより近衛少将を兼ねる者は激減し,衛門佐や弁官を経る名家流の人々が主として任命されるようになった。…

※「三事兼帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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