三宝の奴(読み)さんぼうのやっこ

改訂新版 世界大百科事典 「三宝の奴」の意味・わかりやすい解説

三宝の奴 (さんぼうのやっこ)

仏・法・僧の三宝に供養するため身を捨ててその奴隷となること。南朝の梁の武帝が数回にわたって同泰寺捨身したことは有名。そのたびに皇太子や百官たちは巨額の財物をつんで皇帝の身をうけだし,あらためて即位儀式が行われた。この梁の武帝の捨身は僧伽婆羅(そうぎばら)訳の《阿育(あいく)王経》にもとづくという。陳の天子たちもそれにならい,また北魏の裴植(はいしよく)の母は三宝の婢となったことがある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 吉川

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む