三宝の奴(読み)さんぼうのやっこ

改訂新版 世界大百科事典 「三宝の奴」の意味・わかりやすい解説

三宝の奴 (さんぼうのやっこ)

仏・法・僧の三宝に供養するため身を捨ててその奴隷となること。南朝の梁の武帝が数回にわたって同泰寺捨身したことは有名。そのたびに皇太子や百官たちは巨額の財物をつんで皇帝の身をうけだし,あらためて即位儀式が行われた。この梁の武帝の捨身は僧伽婆羅(そうぎばら)訳の《阿育(あいく)王経》にもとづくという。陳の天子たちもそれにならい,また北魏の裴植(はいしよく)の母は三宝の婢となったことがある。
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