三枝の(読み)サキクサノ

デジタル大辞泉 「三枝の」の意味・読み・例文・類語

さきくさ‐の【三枝の】

[枕]枝が三つに分かれているところから「三つ」に、また、3本のまん中という意で「なか」にかかる。
「―中にを寝むと」〈・九〇四〉
「―三つば四つばの中に殿づくりせりや」〈催馬楽・この殿は〉

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精選版 日本国語大辞典 「三枝の」の意味・読み・例文・類語

さきくさ‐の【三枝の】

  1. さきくさが、一茎から三本の枝を出しているというところから、その中の枝の意で「中(なか)」にかかり、また、枝が三本というところから、「三(み)つ」にかかる。
    1. [初出の実例]「父母も 上はなさがり 三枝之(さきくさの)中にを寝むと 愛(うつく)しく 其(し)が語らへば」(出典万葉集(8C後)五・九〇四)

三枝のの補助注記

万葉‐一八九五」の「春さればまづ三枝(さきくさの)幸くあらば後にも会はむな恋ひそ吾妹(わぎも)」の「さきくさの」は、「幸(さき)く」にかかる序詞一部となっている。

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