三段階の法則(読み)さんだんかいのほうそく(英語表記)loi des trois états

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三段階の法則
さんだんかいのほうそく
loi des trois états

フランスの社会学者 A.コントが 1822年に,人間の精神が神学的,形而上学的,および実証的という3つの段階 (状態) をとって進化すると論じた法則で,「人類の知的進化の法則」ともいう。これによれば,第1段階では,人間精神があらゆる事物の起源,つまり絶対的知識を追求し,第2段階では,抽象的な実体概念によって諸現象の説明を行い,第3段階では,神学的状態や形而上学的状態から解放され,推理と観察による科学的認識によって事実のみをその原理にするという。

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世界大百科事典内の三段階の法則の言及

【コント】より

…彼は当時の世俗的無政府状態が根源的には知的・精神的な無政府状態に由来しているとみ,知的・精神的な統一を樹立することこそが,時代の最も重要な課題であると考えた。しかし他面では,その人類の精神的発展に関する〈三段階の法則loi des trois états〉にもとづいて,人類精神の改革を主張した。すなわち,彼は神学的精神による統一の再建は不可能であり,形而上学的精神を経て,究極的にはただ実証的精神にもとづいてのみ可能であると考えていた。…

【実証主義】より

…一般に,経験に与えられる事実の背後に超経験的な実体を想定したり,経験に由来しない概念を用いて思考したりすることを避け,事実のみに基づいて論証を推し進めようとする主張をいう。positiveという形容詞には,negative(〈否定的,消極的,陰性の〉)と対をなす〈肯定的,積極的,陽性の〉という意味もあるが,それとは意味論的に区別され,negativeとは対をなさない〈実証的,事実的〉という意味もあり,それは次のような事情で生じたものである。…

※「三段階の法則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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