三水(中国)(読み)さんすい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三水(中国)」の意味・わかりやすい解説

三水(中国)
さんすい / サンショイ

中国、広東(カントン)省中部、珠江(しゅこう)デルタの北西端にある仏山(ぶつざん)市の市轄区。1993年市制が施行されたが、2002年に区へと再編された。広三線(広州(こうしゅう)―三水)の終点で、三茂線(三水―茂名(もめい))の起点である。人口39万7150(2011)。市内で西江(せいこう)、北江(ほくこう)、綏江(すいこう)の3河川が合流することから三水と名づけられた。水運の要地で、明(みん)代に県が置かれ、1897年に開港した河港がある。周辺では水稲の二期作とサトウキビ栽培が行われる。小規模の油田があり、電子部品、機械部品、飲料などの工業が発達している。古跡としては、区北の蘆苞(ろほう)に、南宋(なんそう)の嘉定(かてい)年間(1208~1224)に創建された蘆苞祖廟(そびょう)がある。

[青木千枝子・河野通博・編集部 2017年1月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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