三水(読み)サンズイ

デジタル大辞泉 「三水」の意味・読み・例文・類語

さん‐ずい【三水】

漢字の偏の一。「河」「泳」などの「氵」の称。漢和辞典では「氺(したみず)」とともに「水」の部首に属する。さんずいへん。

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精選版 日本国語大辞典 「三水」の意味・読み・例文・類語

さん‐ずい【三水】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 漢字の部首の一つ。「流」「海」「河」「江」「津」などの偏の「氵」をいう。これらの漢字の大部分は字典で水部に属する。さんずいへん(三水偏)。→したみず(下水)。〔名語記(1275)〕
    1. [初出の実例]「さん水にひよみの酉の市ながらいもほり僧都なきにしもあらず」(出典:狂歌・蜀山百首(1818)冬)
  3. 酒をいう。〔日本隠語集(1892)〕
    1. [初出の実例]「三水に可也糺の夕涼み〈立圃〉」(出典:俳諧・唐人躍(1677)二)
  4. 汚職をいう、警察の隠語。さんずいへん。
    1. [初出の実例]「サンズイを裏づける公団側の容疑は」(出典:夢の超特急(1963)〈梶原季之〉九)

三水の補助注記

「氵」は「水」の変形。画数が三画の「水」ということからの呼び名であろう。「新撰字鏡」(天治本)の巻頭の「篇立次第」に「三水部」があり、この名が古いことがわかる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三水」の意味・わかりやすい解説

三水(中国)
さんすい / サンショイ

中国、広東(カントン)省中部、珠江(しゅこう)デルタの北西端にある仏山(ぶつざん)市の市轄区。1993年市制が施行されたが、2002年に区へと再編された。広三線(広州(こうしゅう)―三水)の終点で、三茂線(三水―茂名(もめい))の起点である。人口39万7150(2011)。市内で西江(せいこう)、北江(ほくこう)、綏江(すいこう)の3河川が合流することから三水と名づけられた。水運の要地で、明(みん)代に県が置かれ、1897年に開港した河港がある。周辺では水稲の二期作とサトウキビ栽培が行われる。小規模の油田があり、電子部品、機械部品、飲料などの工業が発達している。古跡としては、区北の蘆苞(ろほう)に、南宋(なんそう)の嘉定(かてい)年間(1208~1224)に創建された蘆苞祖廟(そびょう)がある。

[青木千枝子・河野通博・編集部 2017年1月19日]


三水(長野県)
さみず

長野県北部上水内郡(かみみのちぐん)にあった旧村名(三水村(むら))。現在は飯綱(いいづな)町の北部を占める地区。旧三水村は2005年(平成17)牟礼(むれ)村と合併して町制施行し飯綱町となった。千曲(ちくま)川の支流鳥居川の左岸段丘面に広がる純農村で、米作とリンゴ栽培が行われる。対岸のしなの鉄道北しなの線(旧、JR信越本線)牟礼駅を玄関口とする。旧村域の北方にある斑尾山(まだらおさん)(1382メートル)の山麓(さんろく)は別荘地やスキー場に開発されている。

[小林寛義]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三水」の意味・わかりやすい解説

三水
さみず

長野県北部,飯綱町北・東部を占める旧村域。新潟県との境の斑尾山の南斜面,千曲川の支流鳥居川の左岸にある。 1889年村制。 2005年牟礼村と合体して飯綱町となった。地名の由来は3本の用水路が流れていることによる。川岸の段丘面では,米作のほかリンゴの栽培や乳牛飼育が行なわれる。

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百科事典マイペディア 「三水」の意味・わかりやすい解説

三水【さんすい】

朝鮮民主主義人民共和国,両江道の蓋馬(かいま)高原北部の町。鴨緑江の支流に沿う。昔は流刑地であったが,解放後開発され,後背地の原始林からの木材,ダイズ,大麦,ホップなど高原農業が発達している。
→関連項目両江道

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改訂新版 世界大百科事典 「三水」の意味・わかりやすい解説

三水 (さみず)

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