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油田 ゆでん oil field

翻訳|oil field

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

油田
ゆでん
oil field

採掘するに足る原油を生産する一定の地域。地下に油層があり,さらに油層から原油およびガスを生産するための諸設備のある区域である。開発するには,まず地震探鉱などの方法により油層の発達している油田構造を確認することから始める。

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デジタル大辞泉の解説

ゆ‐でん【油田】

石油を産出中の区域。また、石油鉱床の存在する地域。「海底―」

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百科事典マイペディアの解説

油田【ゆでん】

地層の中で原油(一部はガス)が連続的に存在する部分を油層といい,油層が分布する地域を油田とよぶ。石油が経済的に採取できるような油田が形成されるためには,数多くの石油地質学的条件が必要で,石油根源岩(母岩),油層岩(貯留岩)およびキャップロック(帽岩)の分布および適切なトラップの存在が不可欠である。
→関連項目鉱山採油石油油層

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世界大百科事典 第2版の解説

ゆでん【油田 oil field】

原油とガスが共存するのを常態とする地層を油層といい,単数または複数の油層が分布する一定区域が油田であり,原油およびガスを採収するのに必要な各種の生産施設も,この油田区域に含まれる。一方,ガスだけが遊離して存在するのを常態とする地層をガス層といい,単数または複数のガス層およびガスを採取するのに関連した生産施設を含む区域がガス田gas fieldである。ガス層は乾性(ドライ)ガス層とガス・コンデンセート層に分けられる。

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大辞林 第三版の解説

ゆでん【油田】

地下から石油が産出する地域。また、油層が存在する区域。 「 -開発」 「海底-」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

油田
ゆでん

地下から原油を採収している地域の呼称。秋田市八橋(やばせ)にある油田を八橋油田とよぶように、油田が存在する地名で名前がつけられることが多い。またイギリスとノルウェーの間にある北海では、多くの海洋油田が開発されているが、個々の油田に名前がつけられているほかに、これら油田群を総称して北海油田とよんでいる。このように一つの地域にある油田群を総称して名前をつけることもある。[田中正三]

油田の開発

油田開発に先だって地質調査や物理探査が実施される。その結果油層の存在の可能性が推定されると試掘井が掘削される。油層の地質構造が背斜構造のときには、試掘井は背斜の頂部に掘られる。試掘井の掘削に成功し十分な石油の産出が確認されると、油田の埋蔵量を調べるため、油田の広がりを調査する坑井が掘られる。そのデータから開発に足る十分な埋蔵量があることがわかると、油田開発の計画がたてられ本格的な開発が始まる。
 開発計画をたてるときまず考えることは、油田開発のため幾本の坑井を掘るかということである。海洋油田の場合など、1本の坑井を掘るのに莫大(ばくだい)な費用がかかるから、最少の坑井数で油田全体から十分な油を採収できるように計画がたてられる。坑井数を決める基本的な考え方は、各油井はそれぞれ特有な集油区域をもっているということである。1本の油井へ流入する油は、油層のどの部分から流れてくるかは明らかにすることはできないが、油層全体から集まってくるのではなく、その油井を中心とした一定の限定された油層部分から、すなわち集油区域から流入するという考え方である。中東の大油田のように油層岩石の浸透性がよい場合には、集油区域の面積は大きいと考えられるので、坑井数が少なくても油田全体から多量の油が採収できることになる。このため中東の大油田では各坑井の間隔は1マイル(1600メートル)という大きい間隔にとられることも多い。油層岩石の浸透性の小さい油田は、各油井の集油区域の面積が小さいから、坑井間隔は200メートル程度となり、数多くの坑井が掘られることになる。したがって、大油田は油井の数が多く、中小油田は油井の数が少ないというものでなく、その逆の場合が非常に多い。[田中正三]

油田の埋蔵量

油田開発の基礎となるのは油田の埋蔵量である。埋蔵量は鉱量ともいう。埋蔵量はいろいろの観点から分類できる。まず総埋蔵量と可採埋蔵量に分けられる。油層中にある油は全部地表へ採収できるものではない。油層中の原油の総量を総埋蔵量といい、地表へ採収できる原油の量を可採埋蔵量という。油層の埋蔵量はいくらあるかというときは可採埋蔵量をいう。可採埋蔵量と総埋蔵量の比を採収率という。油層の平均採収率は25%から30%といわれている。一つの油田が発見されても、そこにある油の一部が採収されるだけで、総埋蔵量の70%以上が地下に残留してしまう。この残留した油を採収するために、二次採収、三次採収が実施される。石油採収の技術が進み採収率が大きくなれば、油田の埋蔵量は増大することになる。
 埋蔵量はまた確認埋蔵量、推定埋蔵量および予想埋蔵量に分類される。確認埋蔵量とは、坑井を掘り、地層中の油の存在を確認してから求められた埋蔵量である。推定埋蔵量は、油の存在が確認された地層において、地質学的にみて油が確実にあるだろうと推定された区域の原油の埋蔵量である。予想埋蔵量は、石油の確認はまだなくても、地質学的に石油の存在が考えられる地域の埋蔵量である。試掘井が成功すると、その油田の確認埋蔵量と推定埋蔵量が求められるが、油田開発の進展に伴い坑井数が増加をすると、いままで推定埋蔵量とされていたものが確認埋蔵量に算入されることになる。石油鉱業の歴史はつねに石油の産出しない地域への探査拡大の歴史である。石油の存在が地質学的にみて考えられる地域において、試掘井が成功すれば、予想埋蔵量が確認埋蔵量に書き換えられることになる。油田から産出し消費される石油は再生することはないから、石油の埋蔵量は全体としては減少していくが、その存在が確認された石油の量すなわち確認埋蔵量は、石油の消費にもかかわらず、減少しなかったり、ときとしては増加をすることさえもおこる。1940年代から50年代は石油埋蔵量が急激に増加し、石油の時代が出現したが、70年代になってからは石油埋蔵量は横ばいである。[田中正三]

R/Pと石油の寿命

石油はあと何年もつか、石油資源の寿命はあと幾年かということがよく問題となる。この問題はむずかしい問題で、だれも正しい答えの出ない問題であるかもしれない。しかしこの問題を考えるときの目安としてR/Pが用いられることがある。Rは石油の埋蔵量を、Pは毎年の生産量を意味する。油層を油の倉庫と考えれば、Rは在庫量でPは出荷量であるから、R/Pは、倉庫にある石油がなくなるまでの年数ともいえる。たとえば1976年のR/Pは30年であったが、この値から世界の石油は30年後になくなってしまうとも解釈される。しかしR/Pは石油の埋蔵量を生産量で割るのであるから、生産量が倍になればR/Pは2分の1に、生産量が2分の1になれば、その値は倍になる。したがってR/Pの数字は絶対的な値ではない。R/Pが30年といっても、30年後に石油が一滴もなくなることは、技術的にありえないことであるし、前に説明したように確認埋蔵量は、石油の産出にかかわらず、一定の値を保つ可能性もあり、増加する可能性があるから、R/Pは石油の寿命を表すものでないことは明らかである。1976年の時点でR/Pが30年であっても、30年後依然としてR/Pが30年であることもありうることである。以上のようにR/Pは石油の寿命を表すものでないが、一面、石油資源の有限性を示すものであるとはいえる。油田の寿命についてもR/Pの考え方が用いられることがあり、油田管理上の一つの目安として役だっている。[田中正三]

巨大油田

世界中にある油田の数は2万とも3万ともいわれている。これら油田のうち大きな位置を占めているのが、巨大油田とよばれる大油田である。巨大油田は埋蔵量が5億バレル以上の油田である。巨大油田のうち埋蔵量が50億バレル以上の油田を超巨大油田という。世界最大のサウジアラビアのガワール油田は、埋蔵量が600億バレル以上といわれる超巨大油田である。これら巨大油田は中東に多く存在し、昭和20年代から30年代にかけて次々に発見され、現在の石油時代を出現させた。巨大油田の数は約250、超巨大油田の数は約30あるといわれている。これら約300の油田の埋蔵量は、世界の埋蔵量の75%を占めているという。日本の原油輸入先の国は中東の国々が多く、1981年では中東よりの輸入量は、全原油輸入量の約69%を占め、中東の巨大油田群の影響の大きさを示している。今後石油埋蔵量が増加し、安定した石油の供給ができるか否かは、巨大油田の発見にかかっている。[田中正三]

世界の油田開発

石油鉱業は1859年のアメリカ、ペンシルベニア州のドレーク井の成功より始まった。石油の存在は古くより知られていたが、石油採収を目的として井戸を掘ったのはドレークが最初の人である。石油鉱業はアメリカでテキサス州やカリフォルニア州に広がっていき、大小の油田が数多く発見された。現在でも油田が活発に開発されているが、1968年アラスカの北極圏内のノース・スロープで発見されたプルドー・ベイ油田は巨大油田で、アメリカの石油供給に重要な役割を果たしているが、同油田から原油を送るアラスカ縦断パイプラインは、自然保護か石油資源開発かをめぐって注目を集めた。
 1870年代には早くもインドネシアの油田開発が始まり、現在も多量の原油を産出している。スマトラのミナス油田は東南アジア最大の油田で、日本へも多量の原油を輸出した。カスピ海に面したバクー油田は早くから開発され、1900年代の初めにはロシアは世界第一の産油国になった。1960年代には西シベリアの油田が開発され、同地域にあるサモトロール油田は世界屈指の大油田である。旧ソ連地域は現在も世界最大の産油地帯である。
 中東の油田開発も1900年代初めより始まり、1908年イランのマスジェデ・ソレイマーン油田の発見より、油田開発は急速に進んでいった。サウジアラビアのガワール油田、クウェートのブルガン油田は世界最大級の油田で、両油田の埋蔵量合計は全世界の石油埋蔵量の15%ともいわれている。北アフリカでもリビアのサリル油田、アルジェリアのハッシ・メサウド油田などの大油田が発見された。中国では1957年東北地方で大慶油田が発見され、以後、山東省で勝利油田、河北省で大港油田、任邱油田などが発見された。中国は石油の大生産国となった。ヨーロッパの北海では1960年代から70年代にかけて次々に大油田が発見され、イギリスは石油の輸出国となった。メキシコは、南部のタバスコ州でレフォルマ油田が開発されており、そのほか多くの油田が発見され、豊富な石油資源の将来が注目されている。
 このような大油田の発見により石油時代が到来したが、石油の需要の急速な伸びを満たすことが困難となり、1973年の第四次中東戦争のときの石油ショックから、省エネルギーが叫ばれるようになった。[田中正三]

日本の油田

日本の油田開発は早くより行われ、明治時代には新潟県で東山油田、西山油田、新津油田などの開発が行われている。大正時代になると秋田県の黒川油田、豊川(とよかわ)油田などが開発され、石油の生産量は飛躍的に増大した。昭和になると秋田市の八橋(やばせ)油田が開発され、日本最大の油田となった。北海道では札幌市の近くの石狩油田が早くより開発された。日本の石油鉱業の歴史は、世界の石油鉱業の歴史とほぼ同時代に始まったが、中東のような大油田の発見はなく、現在は新潟市沖合いにある阿賀(あが)沖油・ガス田、新潟県陸上部にある南阿賀油田、頸城(くびき)油・ガス田、山形県の余目(あまるめ)油田、秋田県の申川(さるかわ)油田、八橋油田などがあるにすぎない。現在も油田の探査が続けられているが、油田よりもガス田が多く発見されている。[田中正三]

日本の石油開発企業の海外での油田開発

石油開発技術は高度化しているため、産油国の油田開発への協力と日本の石油資源確保のため、日本企業は中東やインドネシアなどで油田開発を行っている。中東ではサウジアラビアとクウェートの中間の沖合いにあるカフジ油田、アブダビ沖のザクム油田、ウムシャイフ油田、ムバラス油田、エルブンドク油田の開発を行っている。インドネシアではアタカ油田、ブカパイ油田、ハンディル油田、アフリカではガボン沖合いのバリステ油田、コンゴ民主共和国(旧ザイール)沖合いのGCO油田などで石油を生産している。また中国の渤海(ぼっかい)湾、サハリン沖合いなど世界各地で石油資源の探査を進めている。[田中正三]

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