三津厨(読み)みつのくりや

日本歴史地名大系 「三津厨」の解説

三津厨
みつのくりや

現鹿島町御津みつにあった古代比叡山延暦寺領庄園。天禄三年(九七二)五月三日の天台座主良源遺告(廬山寺文書)に「三津厨」とみえ、大弩師貫邦により延暦寺に寄進され、年料所海藻などが法華堂僧らの供料に充てられている。比叡山に寄進された経緯は明らかでないが、鰐淵がくえん寺や華蔵けぞう(現松江市)に代表されるように、島根半島一帯が早くから比叡山の勢力下にあったことと深くかかわっていると考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android