三遊亭円若(読み)サンユウテイ エンジャク

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「三遊亭円若」の解説

三遊亭 円若(初代)
サンユウテイ エンジャク


職業
落語家

本名
斉藤 安兵衛

別名
前名=松柳亭 鶴寿,三遊亭 茶楽,土橋亭 里ん蝶

生年月日
慶応1年

経歴
初め初代松柳亭鶴枝の門人となり鶴寿を名乗る。のち三遊亭円楽門に移り茶楽、さらに5代目土橋亭里う馬門で里ん蝶を経て、4代目三遊亭円生門で円若と改める。明治28年5月京都博覧会見物の円生に同行して京都を訪れた際高座に上がる。円生帰京後も上方に留まり浪花三友派に加入。31年11月初代笑福亭福松門下となって亭号を笑福亭と改める。福松の没後三遊亭に復したが、38年4月三笑亭可楽を襲名。7代目を称したが持ちこたえられず翌年8月旧名三遊亭円若に復し、以後この名で通した。美声の音曲で人気を呼び特に「槍錆」は絶品といわれ、ほかに「隅田川」などを得意とした。全盛期の人気は他を圧するほどだったが、楽屋裏では傲慢と評判が悪かった。

没年月日
大正2年 6月3日 (1913年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

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