三部九候診(読み)さんぶきゅうこうしん(その他表記)sān bù jiǔ hòu zhěn

改訂新版 世界大百科事典 「三部九候診」の意味・わかりやすい解説

三部九候診 (さんぶきゅうこうしん)
sān bù jiǔ hòu zhěn

中国で用いられた病気の診断法の一つ。三部とは人体の上(顔面),中(手),下(足)の3部分のことで,それぞれに天,地,人の3部位があり,合計9部位の脈動をしらべることによって病気の所在と状態を知ろうというものである。《素問》(《黄帝内経》)の三部九候論篇にみられる説であるが,実際にどの程度用いられたか明らかでなく,後世では用いられていない。脈動というが,純粋な脈搏とはいいにくく,経脈の考えもはいっている。
脈学
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 赤堀

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android