上余田村(読み)かみよでんむら

日本歴史地名大系 「上余田村」の解説

上余田村
かみよでんむら

[現在地名]名取市上余田・増田ますだ八―九丁目

南・西は田高たこう村、東は下余田村、北は前田まえだ(現仙台市)に接する。奥州街道が南北に通る。「和名妙」名取郡余戸あまるべ郷の遺称地とする説もある。村域内にある元徳三年(一三三一)一一月一二日の紀年銘のある自然石の石塔には、「余田政所浄空禅門也」と刻まれる。中世には下余田村とともに一括され、余田郷とよばれた。大永三年(一五二三)一二月二二日の伊達稙宗安堵状(伊達家文書)によれば、佐藤源七よりの買地である「名取よてんの郷之内さつはり在家」年貢五貫文の所が福田備後守に安堵されている。天文七年(一五三八)の段銭古帳には「上よてん」とみえて段銭一六貫二〇〇文とあり、上下に分けて記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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