上宇津志村(読み)かみうつしむら

日本歴史地名大系 「上宇津志村」の解説

上宇津志村
かみうつしむら

[現在地名]船引町上移かみうつし

北宇津志村の東に位置し、北は天王てんのう山、東は竜子たつご山に囲まれる山村。上移とも書く。中央を移川が西流、川沿いを相馬へ至る道が通り、村境の峠は相馬藩領との領境。中世には南宇津志・北宇津志を含めた宇津志郷の中心地で、馬込まごめに興国元年(一三四〇)銘の竹之花たけのはな供養塔がある。南朝方であった庄司系田村氏にかかわるものとみられる。永禄一一年(一五六八)七月吉日の熊野山新宮年貢(青山文書)に「一町 八百文 上宇津志」、天正一四年(一五八六)一〇月一三日の熊野山新宮年貢帳(同文書)には「七段 七百文 上宇津志」とみえ、紀州熊野新宮に年貢を納めている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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