上層言語(読み)じょうそうげんご(その他表記)superstratum

翻訳|superstratum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「上層言語」の意味・わかりやすい解説

上層言語
じょうそうげんご
superstratum

ある言語の話し手たちが,ほかの言語の地域に侵入しこれを征服したが,最終的にはその地域固有の民族に言語的に同化されたという場合,征服者の言語が被征服者の言語に影響を及ぼすことがある。このとき,前者の言語を上層言語と呼ぶ。実際には確かめにくいことが多いが,一例として,フランス語の haut (高い) は,ラテン語の altum (高い) に由来するので本来 autであったのが,ガリアに侵入したゲルマン人の言語の影響で語頭にhをもつようになったと考えられることがあげられる。 (→基層言語 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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