日本歴史地名大系 「上山田野々城跡」の解説 上山田野々城跡かみやまたののじようあと 高知県:幡多郡大正町上山村上山田野々城跡[現在地名]大正町田野々田野々の街の北にそそりたつ山の頂にある。土地の人人は「シロノダバ」とよんでおり、城主は田那辺氏で、田野々村四千貫を領したと伝える。建久年中(一一九〇―九九)熊野別当湛増父子が来住し、築城したのに始まるといわれ、田那辺氏(のち上山氏を名乗ると伝える)は中世を通じて一帯に勢力をもっていた。「長元記」をはじめ「四国軍記」「土佐物語」に一条氏配下の国侍として上山氏の名がみえ、「土佐物語」には、上山出羽左衛門が一条氏の滅亡の際、加久見左衛門らとともに一条兼定を追放した羽生・為松らの諸氏と戦ったこと、長宗我部元親の土佐平定によって田野々に封ぜられたことなどの記事がみえる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by