上手沢村(読み)かみてざわむら

日本歴史地名大系 「上手沢村」の解説

上手沢村
かみてざわむら

[現在地名]棚倉町上手沢

伊野下いのしも村の南、八溝やみぞ山地北端丘陵と山地に立地。北境を久慈くじ川が北東流する。縄文時代の孫目沢まごめざわ遺跡がある。貞和二年(一三四六)頃と考えられる新恩所領注文(白河証古文書)に、高野たかの郡南方のうち「山本 手沢 以上二ケ村」とみえ、建武二年(一三三五)の中先代の乱によって闕所地となって伊達氏に与えられたが、その後本主らが返還幕府に訴えていた。延元四年(一三三九)と推定される五月一〇日の沙弥宗心奉書案(結城大蔵結城文書)によれば、手沢郷は藤蔵人房雄が拝領したため、同年八月二一日結城親朝に替地として「伊香・手沢」両郷と石川郡内知行分とを交換することを認めている(「北畠親房御教書」伊勢結城文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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