日本歴史地名大系 「伊香郷」の解説 伊香郷いかがごう 大阪府:河内国茨田郡伊香郷「和名抄」高山寺本は「以加古」、東急本は「以加加」と訓ずる。「日本地理志料」は「河内志」によって現枚方(ひらかた)市の伊加賀(いかが)を遺存地名とし、枚方・三矢(みつや)・出口(でぐち)・走谷(はしりだに)・中振(なかぶり)地区(現枚方市)に及ぶと比定し、「古今集」「続後拾遺集」にみえる伊加賀崎(枚方市の→伊加賀村)もここであろうとする。 伊香郷いかごごう 滋賀県:近江国伊香郡伊香郷「和名抄」東急本は「伊加古」(イカコ)と訓ずる。平城宮跡出土木簡に「近江国伊香郡伊香郷」とある。長浜市十里町(じゆうりちよう)遺跡八(はち)ノ坪(つぼ)地区出土墨書土器に「伊香郷」あるいは「伊香厨」と読めるものがある。伊香神(「三代実録」貞観元年一月二七日条)とも書かれる「伊香具(いかごの)神社」(「延喜式」神名帳)は当郷に関係する神社であろう。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by